事後重症による障害厚生年金の受給要件
「一般の障害厚生年金の受給要件」で説明しているとおり、第2号被保険者(会社員・公務員)が傷病により障害を負った場合において、障害等級3級以上に該当すれば、障害厚生年金が支給されます。
当然、3級以上に該当しなければ支給されません。
しかし、当初は3級に該当しなくても、その後に状態が悪化して3級以上に該当する場合もあります。
これで何も支給されないのでは、厚生年金保険料を納めていた障害者は報われませんよね。
そこで、第2号被保険者が障害等級3級に該当しない障害を負い、その障害が悪化して3級以上に該当した場合には、65歳前に請求することで、「事後重症による障害厚生年金」が支給されることになっています。
事後重症による障害厚生年金を受給するには?
「事後重症による障害厚生年金」の支給を受けるには、次の要件をすべて満たす必要があります。
- 障害認定日に障害等級(1級・2級・3級)に該当しない程度の障害を有していること
- その障害が悪化して、65歳に達する日の前日までの間に、障害等級に該当すること
- 65歳に達する日の前日までに障害厚生年金の支給を請求すること
ただし、旧国民年金または旧厚生年金保険の障害年金の受給権を有していた者には、この「事後重症による障害基礎年金」は支給されません。
また、老齢年金の繰上げ支給(一部繰上げ・経過的な繰上げも含む)を受けている者にも、「事後重症による障害基礎年金」は支給されません。
なお、1級と2級は国民年金の障害基礎年金と併せて支給され、3級の場合は障害厚生年金3級が単独で支給されます。
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