年金手帳が廃止に!理由とメリット・デメリットは?
2019年10月29日、厚生労働省が年金手帳の廃止を検討していることが明らかになりました。
年金手帳が廃止される理由とメリット・デメリットについて説明いたします。
年金手帳とは?
年金手帳とは、日本の公的年金制度の被保険者に交付される手帳で、中には、10桁の数字から成る「基礎年金番号」や「氏名」「生年月日」などの簡単な情報が記入されています。
1997年8月31日以前に交付を受けた人はオレンジ色の表紙の年金手帳、1997年9月1日以降に交付を受けた人と紛失して再交付を受けた人は青色の表紙の年金手帳を持っているはずです。
家に年金手帳がなく、会社にも提出していないという方は、紛失している可能性が高いでしょう。
年金手帳が廃止される理由
2019年10月29日に、「厚生労働省が年金手帳の廃止を検討している」というニュースが流れましたが、まもなく国民年金法の改正を経て廃止になるでしょう。
その主な理由は、次のとおりです。
- 納付記録が電子システム化された
- 年金もマイナンバーで管理するようになった
そもそも、年金手帳を使う機会は、「就職・退職・結婚・離婚で被保険者資格が変わったとき」「年金の受給手続きをするとき」など限られており、必要な情報は基礎年金番号だけです。
一応、年金手帳の中には、「国民年金の記録」というページがあり、過去の被保険者期間について記入する欄が用意されていますが、行政から説明を受けていないので、記入している人はほぼいないと思います。
説明がなければ、公式な書類に個人で記入して良いとは思わないですよね。
したがって、今後は、基礎年金番号の通知のみを行うようになります。
年金手帳廃止のメリット・デメリット
年金手帳を廃止することで、次のメリット・デメリットがあります。
メリット
- 約2億7000万円かかる年金手帳の発行費用が不要になり、簡素な基礎年金番号通知書の発行費用だけで済む
- 紛失することがなくなり、再交付の手続きをする必要もなくなる
デメリット
- デメリットは全くありません
上記からも分かるように、年金手帳は必要ないのです。
ただし、年金手帳の廃止は2020年以降に決まりそうですが、しばらくは年金手帳も利用できるため、現在、紛失している方は再交付手続きしてください。
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