日本の年金制度の順位は31位!1位オランダ、2位デンマークとの違いは?
2019年10月に発表された「マーサー・メルボルン・グローバル年金指数ランキング」で、日本は37ヶ国中31位・ランクDと評価されました。
日本の年金制度の問題点と、1位オランダ、2位デンマークとの違いについて説明いたします。
2019年の「マーサー・メルボルン・グローバル年金指数ランキング」
「マーサー・メルボルン・グローバル年金指数ランキング」とは、アメリカの大手コンサルティング会社マーサーが、それぞれの国の年金制度を40項目で評価してランク付けしたものです。
2019年の結果は、次のとおりとなりました。
1位 | オランダ(ランクA) |
---|---|
2位 | デンマーク(ランクA) |
3位 | オーストラリア(ランクB+) |
31位 | 日本(ランクD) |
日本は、37ヶ国中31位・Dランクという評価で、韓国や中国にも劣っています。
ちなみに、2018年度は、34ヶ国中29位・ランクDという結果でした。
日本の年金制度の評価が低い主な理由は?
日本の年金制度の評価が低い主な理由は、次のとおりです。
- 平均寿命の伸びに対応できておらず、年金制度の持続性が低い
- 年金だけでは老後の生活に十分ではない
- 赤字国債で財政を賄い過ぎており、年金制度の持続性が低い
日本人の多くが、「法律で決まっているから仕方なく年金保険料を払っている」という状況であり、年金を当てにしていないことからも、この低評価は納得でしょう。
日本の年金制度の評価を上げる方法
日本の年金制度の評価を上げるには、次の方法があります。
- 年金受給開始年齢の引き上げ
- 定年年齢のさらなる引き上げ
- 老後のために貯蓄する
- 私的年金に加入する
こうしてみると、年金の支給開始年齢が引き上げられ、老後なく働き続けるしかないのが分かります。
オランダとデンマークの年金制度の実情
日本の年金制度の評価は低いですが、逆に、オランダとデンマークは常に上位1位・2位を争っています。
どちらの国の年金制度も「連帯」を重視して貧困を防いでおり、税金が高い代わりに、老後も現役時代と同等の生活レベルを維持できるのが、高評価の理由です。
具体的には、「1階・基礎年金、2階・職域年金、3階・個人年金」の3階建てとなっており、約9割の被用者が基礎年金と職域年金に加入しているのですが、それだけで国民の平均所得の約8割に相当する年金を受け取れます。
日本人からすると、羨ましい限りでしょう。
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