新型コロナショックでGPIF大損確定!年金支給額減か?
新型コロナウイルスが世界中に伝播したことにより、世界経済への悪影響が懸念されています。
その結果、株・為替は暴落を続け、GPIFの大損が確定しました。
年金支給額の減額もあり得ます。
- 新型コロナウイルスにより株・為替が大暴落
- 日経平均株価が下がると年金支給額も減る?
- 民間エコノミストの試算で1~3月期の年金運用は17兆円前後の赤字
- 公的年金運用失敗で17.7兆円の赤字 (2020年7月3日追記)
新型コロナウイルスにより株・為替が大暴落
ダウ平均株価とは、アメリカの代表的な株価指数のことです。
アメリカは、2008年9月15日のリーマンショックによる景気低迷から立ち直り、その後はNYダウも順調に上げ続けました。
オバマ大統領時代は当然として、トランプ大統領になってもその流れは続き、頻繁に史上最高値を更新し続けていたのです。
しかし、2019年12月に新型コロナウイルスが中国・武漢で発生し、2020年1月に世界中に広まると、世界経済低迷を懸念して株と為替は連日大暴落を続けました。
その影響を受け、日本の日経平均株価も大暴落しています。
新型コロナウイルスが原因の世界同時株安により、2月から3月までの1ヶ月間で、NYダウは約6000ドルの下落、日経平均株価も約6000円下落しました。
しかも、2020年3月12日にNYダウが2352ドル60セント安、13日に日経平均株価が一時1800円超安と、歴史的な下落を続けており、この文章を執筆している2020年3月13日時点では、まだ下げ止まったとは言い切れない状態です。
日経平均株価が下がると年金支給額も減る?
日経平均株価が大暴落しても、株や為替(FX)などの投資をしていない人は、全く関心ないでしょう。
しかし、無関心であることは間違いです。
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、年金積立金169兆円をただ貯めているだけではなく、投資しています。
つまり、投資をしていない人も実際は強制的に投資している状態なのです。
さらに悪いことに、安倍首相がアベノミクスを維持するために運用比率をアップさせて日経平均株価を買い支えたことで、リスクが高い状態となりました。
このハイリスク状態で、新型コロナショックによる日経平均株価の大暴落が起き、GPIFは確実に大損しています。
執筆時点では、まだいくら損したか明らかになっていませんが、2015年に起きたチャイナ・ショックが原因の世界同時株安の時には3ヶ月間で8兆円損しました。
下落幅から判断すると、それ以上損しているかもしれませんね。
推定20兆円以上損していると予想されています。
そして、重要なのが、GPIFが損すると、将来もらえる年金が減る可能性があるということです。
チャイナショック後、GPIFの大損が明らかになった際に、安倍首相は「年金額が減るなどということはありえません」と豪語しましたが、年金積立金が減れば年金支給額も減るのは当然のことでしょう。
加えて、「新型コロナショック後の景気低迷」「東京オリンピックの延期・中止問題」もあり、日本は苦しい状況が続きそうです。
民間エコノミストの試算で1~3月期の年金運用は17兆円前後の赤字
2020年4月2日に、民間エコノミストが、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による年金運用の試算を発表しました。
それによると、2020年1~3月期の運用は17兆円前後の赤字で、過去最大の赤字だそうです。
まだGPIFからは発表されていませんが、新型コロナショックによる日経平均株価暴落により、10兆~20兆円の損失は免れないでしょう。
GPIFによる正式な発表が待たれます。
さらに、2019年度も8兆円前後の赤字になった模様です。
公的年金運用失敗で17.7兆円の赤字 (2020年7月3日追記)
2020年7月3日、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、2020年1~3月期の運用損益を発表しました。
結果は、過去最大となる17兆7072億円の赤字で、2019年度も8兆2831億円の赤字です。
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